古典占星術は命がけで磨かれた技術
これからテーマを4つに分けて、私が学び、使っている『古典占星術』が
なぜ当たるのか?というお話をさせていただきます。
一つ目は、古典占星術がどれほど命がけの技術だったかという歴史的背景からお話します。

昔の占星術は、王様のための技術だった
古典占星術のルーツは、古代メソポタミアやギリシャ、アラビア、そして中世ヨーロッパなどにあります。
でも、当時この占星術を使っていたのは、今のような誰でもOKな”占い”ではなく王様や貴族、国家の権力者たちだけのものでした。
理由はとてもシンプル!
占星術は”戦争”や”国の命運”に使われる、極めて重要な道具だったからです。

外れたら命がないことも・・・
例えば、戦を控えた王様が、占星術師にこう尋ねたとします。
『この戦い、我が軍は勝てるのか?』
チャートを出して、『勝ちます!』と断言した占星術師。
でも・・・結果は敗北。
その時代、首をはねられることもありました。
外れた占断は、ただのミスではなく、王の判断を誤らせた重大な罪だったのです。

命がけだったからこそ、精度が極限まで高まった
こんな恐ろしい状況で、占星術師達は何をしたか?
そう!必死に研究に研究を重ねたんです。
とにかく、外れないように!
とにかく正確に、冷静に、緻密に。
- どの惑星が強いか?
- どのアスペクトが作用するか?
- 勝敗を分ける支配性星はどれか?等々
数えきれないほどの実例と記録を積み重ね、命を懸けて『当てる技術』を磨き上げていきました。
それが、今に残る古典占星術の骨格になっています。

古典占星術は”当たる”ように進化してきた
つまり古典占星術が当たるのは、当たらなければ、生き残れなかったから。
そのくらいの重みと、精度を背負った学問だったということです。
結びに
私が古典占星術に感じているのは、『人を導くための光』であると同時に、歴史の中で”生き抜く為に研ぎ澄まされた技術”であるという重みです。
その重みを受け継ぎながら、現代を生きる人に『星の処方箋』として、届けていくこと、それが私の役割であり使命だと思っています。


星は“今”を映す鏡
二つ目はもっと内面的なお話をしてみたいと思います。

星は【心を映す鏡】
占星術を学んでいると、よくこう聞かれます。
『どうして星がその人の悩みを言い当てられるの?』
『星ってただ空を動いてるだけじゃないの?』
でも、私はこう考えています。
星は”今”という瞬間の心の状態を映す、宇宙の鏡なんです!
例えば、何かに悩んでいるとき、自分でも気付いてない本音や揺れている気持ちがあることがありますね。
そういった、言葉にならない心の動きが、星の配置という”鏡”にしっかり映るのです。

【鏡に映る】からこそ、正直な反応がある
星は遠くにあるようで、実は『私たち自身の今の状態』を映してくれますし、と同時に鏡に映るものはごまかせないんです。
- 不安も
- 決意も
- 未消化の気持ちも
星はそのすべてを、言葉ではなく配置とリズム(周期やタイミングの流れ)で教えてくれます。
結びに
古典占星術は『当たる』というよりも 星が”今のあなた”をそのまま映してる…
だから当たるように見えるのかもしれませんね。
古典占星術と医療占星術が
あなたの本当に知りたかった答えを示してくれます
「誰にも相談できない…」「一人で抱え込んでいます…」というお悩みこそ、お聞かせください。
古典占星術は何を読んでいるのか?
3つ目はさらに一歩踏み込んで、古典占星術が何を読んでいるのか?
その本質をお伝えします。

時間には2つの種類がある
突然ですが、この時間には2つの種類が存在するのをご存じですか?
- 1つは『時計で測れる時間』
- もう一つは『意味が満ちている時間』
ギリシャ哲学ではこれを
- クロノス(Chronos)=物理的な時間
- カイロス(Kairos)=意味のある瞬間
と呼び分けてきました。

古典占星術はカイロス=意味ある瞬間を読む
古典占星術が扱うのはただの時刻や日付ではありません。
- なぜ、その質問を今したのか?
- なぜ、その人に今その出来事が起こっているのか?
- なぜ、その場所で起こったのか?
その『タイミング』に込められた質や意味を星の配置から読み取っていくのが、古典占星術なんです。
私は鑑定前に、必ずクライアントさんの気持ちを丁寧にお聴きする時間を取っています。
それは、不安や葛藤といった表の感情だけでなく、奥の奥にある本音まで引き出すためです。
そして、その感情を私がちゃんと理解した瞬間のチャートを開くと、星の配置にクライアントさんの心が写真のようにはっきり写し出されているのです。
そのとき私は『このチャートは信頼できる!』と確信し、自信をもってその先を読み進めることが出来るのです。
逆に、もし感情と星が全く嚙み合わないときには、『まだ隠している気持ちがあるのでは?』と問いかけ、もう一度丁寧に心の奥を探って行きます。
だからこそ、心と星が共鳴する瞬間、チャートは本当に深いことを語り始めてくれるのです。
結びに
古典占星術は未来を予言するというよりは、〝意味のある瞬間″を捉えることで道がみえてくる!
それが古典占星術の持つ力です。


「星読みの感覚」とは?
これまでの3つで、古典占星術の当たる理由を『歴史』『鏡』『時間の質』という視点からお伝えしてきました。
そして、最後の4つ目は、私が鑑定の中で1番大切にしている『星読みの感覚』についてお話しします。

チャートは“心の写真“
星が映した“心″をチャートという写真に焼き付ける…
2つ目でお話ししたように、星は”今この瞬間の心の状態を映す宇宙の鏡“です。
では、その鏡に映ったものは、どのようにして私の元に届くのでしょうか?
それがチャートという1枚の『写真』なんです。

クライアントがカメラ、占い師がシャッターを押す人
- カメラはクライアント
- 写されるのは心と相談内容
- シャッターを押す人は占い師
- カメラのピントやフラッシュは鑑定前のヒアリング
これが私の星読みの感覚です。
『この方が本当に知りたいのはこれなんだ』と占い師が腑に落ちた瞬間。
それがシャッターを押すタイミングです。
ピントがバッチリ合って、光の加減も整ったその瞬間でその相談内容や心にピッタリと応じた写真が、ひらりと宇宙から届くのです。
実際チャートは占い師が、ご相談内容をきちんと把握した瞬間の日時20XX年○月○日午後○時○分と、占い師のいる場所の緯度経度から出します。
そこで、もしピントやフラッシュであるヒアリングが不十分だったら….
ピントがズレたままシャッターを押すと、当然ぼやけた見えづらい写真になります。
どれだけ技術があっても、何を撮ろうとしているのかが曖昧なままでは、星は鮮明には語ってくれません。
それが古典占星術の神秘でありリアルな部分です。
かつて、命を懸けて〝当てること″を極めた技術は今では人の問いに丁寧に答えるための”道しるべ“となっています。
結びに
【4回シリーズまとめ】
- 命懸けで磨かれた技術だから
- 星は“今”を映す鏡だから
- “時間の質”を読む技術だから
- 心の焦点が合えば、写真のように応えてくれるから
そして、何よりそこに関わる人の心が『本気』であるとき、星はちゃんと語ってくれるのです。
古典占星術の深さと、心のピントが合った時に見えてくる次の一歩を感じていただけたら幸いです。
夜空に瞬く星々は、あなたの心と抱える想いを静かに映し出し、灯のようにこれからの一歩を優しく照らしてくれるでしょう。